こだわりたいのは『パン』

今週のお題「私の小さなこだわり」はパンですね。
以前に某百貨店で北海道のお店からやってきたパンを買って、その袋を持ったまま馴染みの洋服屋さんを訪れたところ店員さんに『高いパンなんですね〜』と驚かれたことがあります。

高くても美味しいパンには、お金が出せますよ。

パンは大好きなので、ホームベーカリーで作るし、手こねで作ることもします。
でも他人の作ってくれたパンが、何よりも美味しいじゃないですか。

主婦って自分で作って、自分で食べて、それで完結しているという部分があります。そうやって自分の中だけで食べ物の世界を広げていると、他人の作ってくれたものがとても愛しくなるのです。スーパーのお惣菜コーナーでもいいんだけど、最近はメーカーの業務用惣菜を小分けにして売っているいるだけなんてところもあるから、そういうのはちょっと寂しいのです。
同じ理由で工場で作られたメーカーさんのパンよりは、個人商店で作られたパンが良いのです。

出来れば生地から作っていただきたい。
業務用の冷凍パン生地なんていうのは、やはり寂しさの延長線上の存在です。

そういう点では愛しいパン屋のナンバーワンは、某パン屋さんなのです。
坂の上にあって、夫婦で経営しているのですが、なぜか奥さんがパン職人さんで、ご主人が売り子さんなのです。奥さんが懇親の力で捏ねる食パンは今まで食べた食パンの中でも群を抜く美味しさで、私にとっては日本一の食パンなのです。
なぜかキューブ型の型に入れて焼いて、6面全体にパンの耳がついた食パンです。

その近所にあるパン屋さんも最高で、人生で生まれて初めて食べた最高のクロワッサンを味わえました。今までの常識が覆るクロワッサンで、皮のぱりぱり感が最高なのです。一口食べて落ちた皮のくずさえも、絶対に拾って食べたくなります。他のパンももちろん美味しいけど、クロワッサンのショックの前には色あせます。

でも愛用しているのは、会社の途中にあるパン屋さん。ここはなぜかクッキーやシュークリームも置いてあって、とってもメニューが充実しています。だけど、ケーキ屋さんではありません。あくまでパン屋さん。
ここの食パンはナンバー2に美味しいので、ここで買うことが多いです。そのときに一緒に買うのがラスクです。いかにも『余ったパンをラスクにしました』というパン屋さんが多い中、ここではわざわざラスクのためだけにフランスパンを作っています。その姿勢に脱帽です。

こういう真剣勝負を挑んでくるパン屋さんが周りに多いので、自分の作ったパンやホームベーカリーのパンでは勝負にならないのがわかっていただけると思います。

ちなみに長期休みの楽しみは、普段はなかなか行けないパン屋さんめぐりをすることです。面白いことに同じようにパン屋さんめぐりをしている人たちに会うことがあります。
お互いにパンにこだわっているという点では、『同士』と呼んでもいいのでしょう。