センチメンタルを通り越して、『もやっ』の秋

 今週のお題「センチメンタルな秋」と聞くと、レイ・ブラッドベリの著作『10月のゲーム』を思い出します。ハロウィーンにまつわるお話なのですが、センチメンタルなスタートが思いがけないラストに向かっていく、とだけ書いておきます。文庫本にしても20ページほどの短編なので、すぐに読めるかと。そんなに短いのに、パウンドケーキのように重くって、胸焼けを起こしそうなお話です。

 今年は例年になく暑い日が多くて、本当に調子が狂っちゃいます。それなのに秋らしく段々に日の落ちる時間が早くなっているので、体と理性が『何か間違っているぞ』と継げているみたいです。昨年に撮った写真では、11月の初旬にはかえでが綺麗に紅葉していたのに、今年は青々としているし、近所の桜の木だって今頃は丸裸だったのに、今年は半分ぐらい葉が残っています。

 この文章だって、何度も消したり、入力したりと、今はとにかく神経質になっているのです。きっと日照時間が減って、体内のセロトニンの量が減っているんだろうなと頭ではわかっているけど、なんとなく『もやっ』とした気分は治らないのです。こういう些細な『もやっ』を抱えたまま、怒涛の年末に向かっていって、忙しさですべてを忘れてしまうのでしょう。

 とりあえずは焼き栗と焼き芋を食べたいな。それで『もやっ』の半分は消えてくれそう。