お別れのための準備

今週のお題「2014年のお別れ」(2014年をふりかえる 最終回)
 
2014年はずばり!お別れのための準備の年です。
来年の春には、まるまる14年間過ごした土地を離れ、幼少時から30年近く過ごした土地へお引越しします。

だからご近所さんと出会っても、ちょっとした知り合いに出会っても、その場で長話になります。

『また会えるから』と思うと、忙しいときには挨拶だけで済ませます。でも『もう会わないかもしれない』と思うと、『今のうちに引越しのことを直に言いたい』となってしまいます。
はがき一枚届いて『引っ越したんだ、びっくりした』と思われるのは、ちょっとさびしい。
はがきを見てから『予定通り、引っ越したんだ』と、思って頂きたいのです。

こちらから『引っ越す』という話題を出すと、『どこに?』『いつ?』なんていう会話からスタートします。次には家族の近況をお互いに報告して、共通の知り合いの話題を出します。
そして最後には『寂しくなるわ、でも年賀状は出すから』なんていうお決まりの挨拶を交わして、お別れするのです。

かなりパターン化していますが、主婦の会話なんてそんなものかも。

とても気に入っている地元の鞄作家さんにも、同じように挨拶させていただきました。年に1度だけ、個展を開かれるのですが、たまたま本人がいらっしゃったので挨拶をさせていただきました。
来年には工房を構えて、セミオーダーをしていただけるそうです。これで定期的にこっちに来る口実が出来るというものです。
そういえば地元の漆箸の作家さんもメンテナンスをしてくれるといっていたので、これもいい口実になりそうです。

お別れしても、その場で終了しない付き合い方というのも、長い人生を過ごしていくためには必要なのかもしれません。歳をとると『自分の人生にさよならするまで、細々と繋がっていく関係』というのが愛おしく思えてくるのです。