今週のお題の『心に残る映画』を見て、『ヒアアフター』を見てきた

 『映画は映画館で見るもの』と、テレビのインタビューで某監督が言っていたのを思い出しました。たぶん見知らぬ人と同じ空間、同じ時間を共有するという行為に、なんとも不思議な魅力があるのでしょう。
 それに映画って、大きなスクリーンで見られることを前提に作られているから。家のテレビがどんどんと大きくなっても、やっぱりスクリーンにはかなわない。まあ、自宅にシアタールームがある人は別ですがね。

 『今週のお題』を見たのが昨日のなおで、某監督の進言どおりに映画館で見てきました。
 本日の映画は『ヒアアフター』。翻訳すると『死後の世界』『あの世』ということです。

 アメリカ人の好きそうなわかりやすいハッピーエンドじゃありません。わかりやすい映画は興行成績1位になれるけど、そういう要素はありません。この映画にそういうものを期待してはいけません。
 でも、どこかに救いがあって、未来に向かって光が差しているようなエンディングがいいです。

 存在がはっきりしない『死後の世界』とか、『あの世』をテーマにした話だと、SFっぽくなりがちだけどそういうのはなし。

 後に残された人間はどうやって、この世と折り合いをつけていけばいいのか?
 あの世を知ってしまった人間は、どうやってこの世と自分に折り合いをつけていけばいいのか?
 その辛さをわかってもらいたいとは思わないけど、楽になりたい自分がいる。

 今を生きる人間の辛さを描いているという点ではクリント・イーストウッド監督の『チェンジリング』の主人公である母親と一緒かもしれません。今回は3人のメイン登場人物がそれぞれに問題を抱えて生きていくための努力をします。

 それをすごく丁寧に描いています。

 涙もろい人はハンカチ持参で見てください。ツボにはまれば、すごく泣けるシーンがいくつかあります。