『夕食にはデザートは出さない』というのが、私らしさ

今週のお題「デザート大好き!」って断言できますが、食後に食べるちょっとした甘いものがデザートですよね。そうなるとあまり食べないかもしれません。いや、甘いものは毎日のように食べているのですが、それはおやつの時間に食べているのであって、食後のデザートではないですね。

 昔々、私が子供だった頃にはデザートを毎夕食後に食べていました。母は夕食後に果物を出して締めくくるのが習慣にしていたのです。今の時期ですと果物はりんご。絶対に皮をむいて、芯がとられており、それを食後にちんまりといただくのです。
 夏は絶対にスイカでこれはちんまりとはいかないので、大きく切ったものをがぶりといただくのですよ。食後は手と口の周りがべたべたで、たまに洋服も汚れちゃうけど『ついでにお風呂に入っちゃいなさい』で済むのが夏らしい気楽さだったかもしれません。

 人間は甘いものを食べると満腹中枢が満足するように出来ているらしく、最後に甘いもので終了するのはすごく合理的なんだそうですね。

 そういう点では食事の中に調味料としてみりんや砂糖が入る和食では、デザートとしては果物ぐらいの甘さがちょうどいいのでしょう。和食のコース料理ではお品書きを見ると最後に『水菓子』とかかれていることが多いようです。和菓子は干し柿の甘さを基準にしているというので、そう甘さが際立たないものの方が食事としても全体のバランスが良くなるのでしょう。
 分けとく山の野崎氏が書かれた『甘味ごよみ』という和菓子の本に載っているものをいくつか作ってみたことがあるのですが、『和食を作る人が最後に食べて欲しいのはこういうものなのだ』ということが理解できた気がしました。果物に100%頼ることなく、さらにその持ち味を引き立てるものを作っていくという姿勢が良かったです。
 
 我が家では朝食に果物を食べることが多いので、たまに夕食後にデザートを出すとすごく喜ばれます。喜ばれても母のように毎夕食とならないところが、私らしいこだわりと思ってください。