残念な人

 子供二人から見て、『私の立ち位置って、どうなんだろう』とふと考えてしまいました。
 答えはわかっています。
 『残念な人』なのです。

 おなかの中で育てて、出てきてからも育てて、可愛がって、怒って、泣いて、いろいろとあったけど、『残念な人』って評価としては中の下ですよね。
 そんな中の下の評価になってしまったのは、他でもない私の子育ての結果です。

 子育てをするにあたって、決めたことがありました。それは『子供の質問には何でも答えること』。
 どんな無茶な質問をされても、絶対に答える。それでも答えられないときは、ごまかさない。
 最終的には『わかりません』と答える。

 親にとって『わかりません』と答えるのは屈辱です。それをやろうと言うのですから、勇気があるでしょ。

 子供が小さいうちには、どんな質問でも答えられたものです。でも成長するにつれて、本を見たり、ネットで調べないと答えが出ないものが出てきます。子供が高校生ともなると『そういうのは学校や塾の先生に聞いたほうがいいのでは?』と、親から負けを宣言するような状態です。

 そうなると親に答えを求めなくなりますよね。だから『一生懸命だけど、結局は答えられなくて、他所に答えを振ってしまう残念な人』となるようです。

 そういえば数日前に高校生の娘に初めて『お見合い結婚した』という真実を明かしました。小さい頃から『お母さんは道頓堀に住んでいるカニで、お父さんがミスドのオールドファッションで釣ったのよ』しか聞いていなかったそうで、まさか人間らしく普通にお見合い結婚したなんて思ってもみなかったようです。

 そういう期待を裏切ることをするから『残念な人』なんでしょうね。大いに納得です。