久々に織田作之助

 やっと紅葉も終わろうという時期ですが、急に寒くなったりして。
読書の秋には、すでに遅かりし由良乃介ですかね?

 NHKBS放送で『獄門島』をやっていたのですが、斬新でとても気に入りました。すでに2回も見て、3回目も見たいなって思えるくらいです。だからと言って横溝正史を読む気には、なれないのです。
 実をいうと横溝正史の作品を、生まれてこの方読んだことがないのです。
恥ずかしながら、マジなんだって。『読まず嫌い』というのと、昭和のおどろおどろしい日本の陰といった雰囲気が苦手というのが理由。

 そこで以前から興味のあった織田作之助著の『夫婦善哉 決定版』を読むことにしました。『夫婦善哉』は何度か映像化されていますが、決定版を映像化したのはこれまたNHKが最初のはず。だって『続 夫婦善哉』が発見されたのは2007年なのです。
 主人公達のその後を描き切った『続』を読むことができる、この平成の時代まで生きることができて本当に幸せ者です。

 『夫婦善哉』は以前に読んだことがあるし、旦那様と法善寺横丁に『夫婦善哉』を食べに行ったこともありますし、水掛不動産にお参りしたこともあります。それでも今の地名から、戦前の大阪市南区の様子を思い浮かべるのは至難の業です。次回は是非に地図を片手に読み進めたいものです。

 次は森見登美彦が待っています。師走の前のゆとりのひと時を、読書三昧で過ごさせていただきます。