今週のお題課題図書って、親にとっては最後の砦

 『2010夏の課題図書』と言われて、『そうそう、そういえばそういうものがあったわね』という感じです。

 子供たちが小学生の夏休みは、課題図書と読書感想文はセットで夏休みの必修科目でした。
 だから親は数冊の課題図書のなかから学年に合った物を選んで、読ませる。読んだら、内容を説明させて、感想を言わせる。
 それから読書感想文に取り組ませるという手順でした。

 ここまで親がかかわっても、なかなか進まないのが読書感想文です。だって好きで読んだ本じゃないから、感想文を書くほど感情移入できないのです。主人公の行動や気持ちに共感できなかったり、ひどいときにはまったく理解できななかったりします。
 そうなると親もお手上げで、仕方がないから他の課題図書を改めて読ませた年もあります。

 実を言うと、中学校や高校でも夏の読書感想文の宿題は出ています。
 でもリーリー(中学生)の学校では『新潮文庫の50冊』の中から選ぶという課題だし、よーよー(高校生)に至ってはまったくの自由です。

 そうなると課題図書なんて無縁じゃん!

 本屋につんである課題図書マークの本たちだって、小学生向けはたくさん積んであるけど、中学生、高校生向けは申し訳程度にしかおいていません。
 
 『中学生、高校生諸君!せっかくのチャンスだから、君たちも普段は読まないジャンルの本を読もうぜ!』と、大人は声を大にしていいたいわけです。
 『だって課題図書はハードカバーで高いし、そんなお金があれば他のことに使いたいよ…』という学生さんたちも大丈夫です。なんと図書館で借りちゃえばいいのですよ。

 我が家も子供たちが高学年になった頃には、課題図書は図書館で借りて済ませていました。読むスピードが早くなっているから、それでも十分に読書感想文を書けるんですよね。
 
 課題図書といえば息子が小学校のときにはまってしまった『どんぐり山のやまんばあさん』を思い出します。こういう思いがけない出会いがあるから、課題図書って良いんですよね。

 課題図書に限らず、自分の人生にプラスになる本に出合える夏になりますように。