『10円券』に、10円の価値がないというからくり

 おととし昨年はあちこちにクリーニング店が新オープンして、クリーニングの値段が下がって助かっていました。今まで利用していたお店はクリーニングのためだけに寄っていたけど、新しいお店は大きなスーパーに隣接しているから買い物ついでに利用できて便利です。

 しかも『仕上がり日』に取りに行くと、『10円券』をいただけるのです。
 これを次に使うと10円分、クリーニング代が安くなります。なんてラッキー。しかもこのお店は『クリーニング代が半額』になるのです。

 つまりセーターが定価で400円。これが半額だから実際に払うのは200円、しかも『10円券』を使えば190円になると思っていました。

 ところが違っていたんですよ。
 まずは10円券を使えるのは定価に対してだけ。つまりセーター400円から『10円券』を使って390円にしてもらってから、半額になるから払うのは195円だったのです。

 だから『10円券』も半額になるというからくりだったんですよ。確かに今まで利用していたクリーニング店では『当日引取りで5円値引き』という制度があったのですが、それと同じだったわけです。

 それなのに『5円割引』よりは『10円券』のほうが、絶対特に見えるというトリック。さすがに店舗を着々と増やしているだけのことはあります。こういう些細なお得感がお客の心をとらえているのでしょう。

 このトリックがわかってしまっても、このお店を使い続けるつもりです。理由は簡単、実はこのお店だけは、隣接しているスーパーのポイントがつくのです。これが結構馬鹿にならないからです。
 
 こうやって、『ポイント』とか『券』とかいう仮想マネーに踊らされていくのですね。